2018年7月11日水曜日

7/4 PPの会の開催報告

7月4日に行われたPP会の開催報告です。
参加者は4名でした。
2018年7月4日(水)18:30~20:30
プレゼンター:萩原加奈子(聖路加国際大学大学院)
テーマ:Helena L, Anna-Maija P, Soili HH, and Mari kangasniemi.
              A systematic review of adolescents' sense of coherence and health, 
              Scandinavian Journal of Caring Sciences. 2017. 31(4). 651-661

・本文献は、思春期のSense of Coherenceと健康の関連について、
 23文献をシステマティックレビューしていました。
・SOCの測定には、13項目版が最も多く使われていましたが、その他、
 29項目版、9項目版が使われていました。
・SOCと関連する健康としては、生活満足度などを含むQOL、
 身体的活動、飲酒、喫煙などの健康行動、抑うつ状態や不安状態等の
 メンタルヘルス、親のSOCや親のサポートなどの家族関係についてが
 挙げられていました。
・多くの研究が横断研究だったため、今後はSOCと健康・健康行動の関連について、
 縦断研究が求められると述べられていました。
・ディスカッションでは、青少年は大人と異なり、どのように健康を捉えているのか、
 それによりSOCと関連する「健康」が異なるのではないかという話題が出ました。
 症状に対する知識がないと、その症状が表現している状態がわからないため、
 的確に「健康」という状態を表現できない可能性があるためです。
 思春期の頃、皆さんは健康をどのように捉えていましたか?

さて、次回は9月頃を予定していますが、次回のプレゼンターを募集します!!
皆様、どうぞご検討いただければと思います。

 
 

2018年4月20日金曜日

3/30 PP会の開催報告

ご報告が遅くなってしまいましたが、
3月30日に行われたPP会の開催報告です。
参加者は5名でした。

2018年3月30日(金)18:30~20:30
プレゼンター:戸ヶ里泰典先生(放送大学)
テーマ:「ウェルビーイングの設計論」(https://goo.gl/KL5REg)
    第10章 思いやりと利他行動

・思いやりcompassion
 ジェニファー・ゴエツらの定義
 「他者の来る霜を目の当たりにした際に生じる感情で、
  助けたいという欲求を引き起こすもの」
 愛情とは違い「苦しみを目の当たりにした結果生じるもの」
 共感とは違い「目の前の相手の状態がミラーリングされて生じる感情ではない」
・思いやりと利他性の研究
 思いやりは共感と利他行動の媒介変数(p.300 図10-1引用)
  
・利他性とウェルビーイング
 他者のためにかける金額と個人的well-beingとの間に
 収入、文化にかかわらず強い相関がある
 (136か国の研究で、慈善団体への寄付が家計所得が倍になるのと同じくらい
  幸福感を高める効果をもっていた)
・思いやりは手段なのか?目的なのか?
 本来は思いやりを受けた人がHappyになるもの…
・思いやりをはぐくむ介入策は瞑想がメイン
・進化的感情評価に関する理論によると、思いやりが生じる可能性が高まるのは、
 以下の条件:関連性/類似性、目標の一致/公平さ、対処できるという自信/能力
・他の人の思いやりを目の当たりにすること、自分自身の行動を省みるための
 手助けをすることは、思いやりや利他性をはぐくむ効果的方法
・Self-Compassion
 感情疲労の仕事をしている人(看護師、警察官等)への教育場面で活用されている
 マインドフルネスなど仏教の考えに基づく

次回は、6月下旬頃を予定しています。
詳細が決まりましたら、こちらにアップします。
 


2018年2月6日火曜日

1/29 PP会の開催報告

1月のPP会の開催報告です。
今年最初のPP会で、参加者は5名でした。

2018年1月29日(月)18:30~20:30
プレゼンター:谷木龍男先生(清和大学)
テーマ:「ウェルビーイングの設計論」(https://goo.gl/KL5REg)
    第11章 警告、考慮すべきこと、そしてその先にあるもの
    (予定を変更して行いました) 

・人間は、複雑で変わりやすく、多種多様。設計者や開発者が一般化し、
 モデルを作ろうとしても、結果害を生むことがある。
・テクノロジーが、私たちの個人的な通信を合法的に商業目的で利用しており、
 フリーサービスは、「無料」であって「自由」ではない。
・テクノロジーによる介助は、私たちの自律性をサポートすることと、
 弱らせることの両方ができる。
・自動化することによる社会的影響や経済的影響について考慮し、
 ポジティブな効果を無効化しないよう注意が必要。
 ウェルビーイングの生態系への影響も考慮する必要があり、
 全体論的視野を取り入れる。
・自律性。テクノロジーによって探す手間は省けたとしても、
 探し判断する能力、自分の生活の意思決定力は必要。

次回は、今回実施できなかった章を予定しています。
日程:2018年3月30日(金)18:30~20:30
担当:戸ヶ里泰典先生(放送大学)
テーマ:「ウェルビーイングの設計論」(https://goo.gl/KL5REg)
    第10章 思いやりと利他行動





2017年11月27日月曜日

11/20 PP会の開催報告

11月のPP会の開催報告です。
今年最後のPP会で、8名の参加でした。

2017年11月20日(月)18:30~20:30
プレゼンター:谷木龍男先生(清和大学)(第8章)
       戸ヶ里泰典先生(放送大学)(第9章)
テーマ:「ウェルビーイングの設計論」(https://goo.gl/KL5REg)
    第8章 マインドフルネス
    第9章 共感
    
・マインドフルネスは、注意(Attention)と気づき(Awareness)
 注意:自分の内と外で生じる経験に対する観察の範囲を絞り込んでいくこと
 気づき:自分の内と外で起こることを観察すること
・メディアマルチタスク状態は、マインドフルネスの状態を低下させ、
 その結果としてウェルビーイングを低下させる。マルチタスクは生産性を下げる。
・共感とは、"他人の感じているものをあたかも自分のことのように感じることで
 他人の体験を理解する"
 定義は多種多様。認知的要素と情動的要素をもつ。
・喜びの共感:西洋文化圏では全く議論されていない共感の一側面。
 他人の幸福を喜ぶに相当する言葉・言語はないが、そうした経験はある。
 一方、ドイツ語schadenfreude(他人の不幸を喜ぶ)という言葉は存在する。
 また、喜びの共感は社会的ウェルビーイングを高めるための理想的心的状態。
などなど、盛りだくさんの内容でした。

マインドフルネスを育むための方法として、
谷木先生より「レーズンエクササイズ」が紹介されました。
一粒のレーズンを、目で見て、匂いをかいで、手で触って、
口で転がして、味を確かめ、飲み込んで、
胃に落ちるまでの感覚に集中する。
マインドフルネス・ストレス低減法の一つで、
一瞬一瞬に意識的に注意を向ける態度を身につけるものだそうです。

次回も引き続き、今回ご紹介いただいた本の続きを予定しています。
日程:2018/1/29(月) 18:30~20:30
担当:戸ヶ里泰典先生(放送大学)(第10章)
   谷木龍男先生(清和大学)(第11章)
内容:「ウェルビーイングの設計論」(https://goo.gl/KL5REg)
   第10章 思いやりと利他行動
   第11章 警告、考慮すべきこと、そしてその先にあるもの

2017年9月14日木曜日

9/4 PP会の開催報告

9月のPP会の開催報告です。
4名の参加でした。

2017年9月4日(月)18:30~20:30
担 当:谷木龍男先生(清和大学)
テーマ:「ウェルビーイングの設計論」
    第5章 ポジティブ感情
    第6章 動機づけ、没頭、フロー
    第7章 自己への気づきと自己への慈しみ
    (https://goo.gl/KL5REg)
内 容:
・第5章以降は、ウェルビーイングの構成概念について書かれており、
 それぞれを向上させるゲーム(アプリ)が紹介されていました。
・「ポジティブ感情は心理的フローリシングの5本柱の1つ。適切な範囲での
 ポジティブ感情の経験が、心理的グローリシングへの上昇スパイラルを引き起こす」
 SuperBetter(自分の人生そのものを、ゲームにしてしまうアプリ)
・「ゲームがストレスと不安とうつのレベルを低下させ、ポジティブ感情を
 生じさせるのに有効。」「ソーシャルネットワークはポジティブにもネガティブにも
 ウェルビーイングに影響を与える。」
・「目標設定はマインドフルネス(未来への計画を手放し、判断を避けつつ、
 『今、ここにある状態で十分である』という気づきを得るための方法)と
 正反対の行為。」
・ポジティブな変化を促す選択肢設計者としてのデザイナー:
 ナッジ理論、リバタリアン・パターナリズム
 「選択肢を取り除くことなく、健全な意思決定を支持しながら、政策や情報などを
 デザインする」
・「ゲームは、没頭させる力を持つ。内容だけでなく、どのようにゲームが体験され、
 誰と一緒に行うか、社会的文脈やゲームの構造が決定的な要因となる。」
・「自省(self-examination)、内観(introspection)、自己への気づき(self-awareness)」
 メンタルヘルス治療法としての内省。
 MoodGym、Beating the Blues、Drinking Coach、Panic Attacksなど。
・「適切な種類や適切な量の内省。」
 「自己への慈しみ、感謝が過剰な内省に対する解毒剤となる。」
・ソーシャル・メディア デジタルな自己演出(Selfing)につながる
 自己主義の拡大:自己の尊重や主体性、自己主張、外向性

次回は、今回ご紹介いただいた本の続きを予定しています。
日 程:2017年11月20日(月)18:30~20:30
場 所:聖路加国際大学 506教室
テーマ:「ウェルビーイングの設計論」
    第8章 マインドフルネス
    第9章 共感
担 当:谷木龍男先生(聖和大学) [第8章]
    戸ヶ里泰典先生(放送大学) [第9章]

2017年7月18日火曜日

6/26 PPの会の開催報告

6月のPP会の開催報告です。
5名の参加でした。

2017年6月26日(月)18:30~20:30
プレゼンター:谷木龍男先生(清和大学)
テーマ:「ウェルビーイングの設計論」全二部の内、第一部の紹介
    (https://goo.gl/KL5REg)
    (第一部が歴史・理論、第二部が各論となっています)

・第一部は、ポジティブ・コンピューティングの概論について書かれていました。
 テクノロジーとウェルビーイングをどのように掛け合わせることができるのか、
 ウェルビーイングの心理学の基盤からポジティブ・コンピューティングの手法
 まで書かれていました。
・ウェルビーイングと直接的な関係にあるとされる心理的な構成概念として、
 有能感、情緒的安定、没頭、意義、楽観性、ポジティブ感情、良好な人間関係、
 心理的回復力、自尊心、活力が挙げられていました。
 (各構成要素については、第二部にて紹介予定)
・ポジティブ・コンピューティングとは「テクノロジーを用いて、個人の経験を
 構造化し、拡大し、差し替えることで、その経験の質を改善する科学的・応用的
 アプローチ」のこと。
・たとえば、モバイルヘルス機器を用いて、個々人の行動・睡眠・食習慣などを
 定量化する(quantified self)ことで、従来の画一的なメッセージから、
 一人一人にあった多様なメッセージが発信されるようになった、など。

全てがデータ化されることで、自分自身のことや生活を理解することができ、
それはまるでテクノロジーに支配されている様ですが、
最終的に決定するのは「自分」であることに変わりはない、
など色々なディスカッションが行われました。

次回以降は、今回ご紹介いただいた本の続きを予定しています。
日程:2017/9/4(月) 18:30~20:30
担当:谷木龍男先生(清和大学)
内容:「ウェルビーイングの設計論」(https://goo.gl/KL5REg)
   第5・6・7章

日程:未定
担当:戸ケ里泰典先生(放送大学)
内容:「ウェルビーイングの設計論」(https://goo.gl/KL5REg)
   第8・9・10・11章


2017年5月6日土曜日

4/17 PPの会の開催報告

遅くなってしまいましたが、4月のPPの会の開催報告です。
5名の参加でした。

2017417()18302030
プレゼンター:米倉佑貴先生(聖路加国際大学)
テーマ:Linda Bolier, Merel Haverman, Gerben J Westerhof, Heleen Riper, 
    Filip Smit and Ernst Bohlmeijer. Positive psychology 
    interventions: a meta-analysis of randomized controlled studies. 
    (2013). Public Health. 13(119). 文献紹介
ポジティブ心理学の介入研究のメタ分析を行った論文を読みました。

文献の概要は、
・全対象者数は、N=6139(介入群:N=4043,対照群:N=2096)
 大学生を対象とした介入が多く(17)、高齢者を対象としたものは2件。
・介入期間は1日〜10週間を超えるものもあった。
・アウトカムは、SWB(Subjective Well-being)を測定したものが28件、
 PWB(Psychological Well-being)を測定したものが20件、抑うつを測定した
 ものが14だった。
・ポジティブ心理学の介入はSWBPWBの向上,抑うつ症状の抑制に効果がある
 と考えられた。

ディスカッションでは、
全体として効果があるのがわかったけれど,個々のプログラムが応用している
理論ごとの効果の違いについてもわかるとよかったという議論をしました。

次回は、以下を予定しています。
日程:2017/06/26 (月) 18:30~20:30
担当:谷木龍男先生 (清和大学)
テーマは以下のどちらかを予定しています。
 ・フローのネガティブな側面
 ・「ウェルビーイングの設計論」の紹介(https://goo.gl/KL5REg)